ソーラーボディが、持続可能な地球文化をつくる

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、ソーラーボディになって自然治癒力と人間性を回復することは「平和で持続可能な新しい地球文化のための素晴らしい種になる」(著書『ソーラーボディ』)と言います。

現在の人類の行動の大部分は、自らを快適にすることを目的としています。しかし、このような行動で得られた満足感は、持続するのが難しいです。それは、地球にダメージを与えるからです。

快楽に基づく満足を得ると、より強い刺激を求めるようになり、その過程でより多くのエネルギーと資源を消費し、廃棄物を出します。これは地球にとっては大きなストレスです。より大きな満足を得ようと刺激を求め、大気を汚染させ、産業廃棄物をまき散らし、地球を消費し尽くしている—。それが今の人類の姿です。

李承憲氏によると、ソーラーボディを得ると、「調和とバランスの取れたエネルギーの感覚」が回復されます。すると、「刺激」と「満足」を中心に回る生活全般が変化します。ソーラーボディを持った人が増えることで、地球自体の自然治癒力が高まり、それが私たちの幸福となって返ってきます。

一人一人に起こる変化は小さなことかも知れません。電車で隣に座った人に笑顔で挨拶したり、コンピューター作業で疲れた同僚の肩を揉んであげたり・・・。このように穏やかで静かな変化の積み重ねが、より大きな変化をもたらします。内面の変化を通して、日常生活の中での選択が変わり、あなたが感じた変化を周りの人々と共有したいという情熱が生まれるでしょう。あなたと私のような平凡な人々が、その情熱に従い行動することから始まるこの変化で、より美しい世界を共に作っていきませんか。

現代人のストレスを消し去る「ソーラーボディメソッド」

アフリカに多く生息するインパラは、生きたままライオンやチーターなどに食べられてしまう動物として知られています。
ライオンに追いかけられている時のインパラは、ライオンが最高速度を保てる約3分間、必死で逃げます。このとき、インパラの自律神経は、極限のストレス状態によって交感神経が猛烈に高まっているとされます。そして、ライオンから逃れて無事生き残ることができると、ストレス状態は終了し、「リラックス」の副交感神経が優位に転じます。

このように、野生動物は、自然界などの物理的な脅威や危機に直面すると、ストレスを感じ、交感神経が優位になります。危機が去ると、副交感神経が優位になります。これが、自律神経の本来の姿であり、この自律神経のバランスが、健全な生命状態を保つうえでも重要になります。

では、人間はどうでしょう?
人間も野生動物と同じように、自然界などの物理的な脅威を感じることもあります。
でも、現代人のストレスの多くは、物理的な脅威とは直接関係がありません。
複雑な人間関係や仕事のプレッシャー、さらに、過去の人生における失敗の記憶や過度の恐怖心などが、ストレスの最大の原因です。
これらのストレス要因は、目に見えないものであるため、なかなかぬぐいさることができません。だから、現代人は日々神経の高ぶりが休まらず、自律神経のバランスを崩しやすくなっています。自律神経が乱れると、自然治癒力が低下します。

内側の感情や思考に振り回されることなく、緊急対応モード(交感神経)とヒーリングモード(副交感神経)のバランスを整えることができれば、本来持っている自然治癒力が回復するはず。ソーラーボディメソッドでは、「体温」「呼吸」「心」の3つを活用するトレーニング法で、自律神経の乱れを解消していきます。

古代経典「天符経」の中に「本心本太陽昴明」(本来の心は太陽のように明るい)という一節があります。つまり、私たちはだれでも、太陽のように輝く存在であり、ストレスに振り回されて生きるのは本来の姿ではないということ。自ら輝く存在になり、自分だけでなく周囲の人の自然治癒力も高められる人になることが、ソーラーボディメソッドの目的です。

李承憲氏が語る「ソーラーエネルギー」とは~感情を手放し、「中心」へと戻す力

人間関係によるストレスで怒りや悲しみにまみれている時、重い病気で苦痛を感じている時……人は辛い時ほど、自身の考えや感情に振り回され、自ら苦しみに身を置くことになることがあります。

そんな時は、自分の中に起こっている感情を無視したり否定したりするのではなく、冷静に心を観察してみることが大切だと、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は言います。

李承憲氏の言う「観察」とは、「考えや感情に振り回されたり、わざと無視したり否定したりするのではなく、ありのままを眺める」(著書『ソーラーボディ』)ことです。自分の心を眺めることで、「考えや感情はまるで太陽の光で霧が晴れるように蒸発してしまう」(同)のです。

『ソーラーボディ』では、感情をコントロールするための具体的な方法が紹介されています。たとえば、怒りの感情を抱いているときは、次のように言葉に出してみるといいそうです。

「私は今、あの人を嫌な奴だという考えを持っている」
「私は今、怒りの感情を持っている」

こう繰り返すことで、感情は観察の対象物となり、手放すことができます。
そして、次にこう言います。

「私の身体は私ではなく私のものだ」
「私の感情は私ではなく私のものだ」

こう口にすることで、「自分の身体と心から起こる現象を自分自身と同一視せず、体や心に起こる現象を観察者の立場で眺めることができるようになる」といいます。

このように、私たちには、感情に揺られながらも「静かで確固たる中心に戻し、バランスと調和を取り戻そうとする力」が備わっています。それを李承憲氏は宇宙の大きな生命力、「ソーラーエネルギー」と呼んでいます。

自然治癒力を回復し、「自分の本質」を発見する

現代物理学では、存在するすべてのものは「変わり続ける」という性質を持っているとされています。生物はもちろん、広大な宇宙、目に見えない素粒子までもが、絶えず変化しています。

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は近著『ソーラーボディ』の中で、変化する世界の中でも人間が「持続的で安定的な状態を維持している」のは、「奇跡的なことだ」と語っています。その奇跡を起こしているのが、自然治癒力です。

私たちは風邪をひいて病院に行くと薬を処方されますが、実際には風邪を治す薬というものは無く、熱や咳などの炎症を和らげる対症療法を施されているだけです。それでも治るのは、自力でウィルスや細菌を撃退する自然治癒力のおかげです。

また、現代人は日常的に汚染された空気や水、化学物質が含まれる食べ物、電子機器が発する電磁波、紫外線などの危険にさらされています。こうした危険に対処するうえでも自然治癒力が活躍します。

約60兆個ある人間の細胞は、1秒に数千個死んでは新しく生まれ変わっていますが、このプロセスにおいても自然治癒力が力を発揮することで、体と心の安定と調和を保っています。

この自然治癒力を回復することは、「単純に肉体的により健康になることだけを意味するのではなく、自然で純粋な、私たちの本質を回復することを意味する」(『ソーラーボディ』)と、李承憲氏は言います。それは「永遠な自分自身の本質を発見する」ことにもつながります。