李承憲氏「脳教育から始まる地球の変革」~月刊誌『ほんとうの時代 Life+』インタビュー(下)


月刊誌「ほんとうの時代 Life+(ライフプラス)」(PHP研究所)による脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏のインタビューの要旨。その後半をお届けします。

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脳教育は、子どもだけでなく、あらゆる世代に役立ちます。たとえば、人生に空しさを感じるという中高年の方には、呼吸法を薦めています。

脳は大量の酸素を消費する器官です。呼吸によって酸素を取り入れることが、脳を機能させるうえで欠かせません。しかし、現代社会のさまざまなストレスは、人々の呼吸を浅く、短いものにします。その結果、知らぬ間に脳が酸欠状態になりがちです。

ストレスで苦しくなったら、息を大きく吸い、ゆっくりと吐いてみて下さい。深い呼吸を数回繰り返せば、心がリラックスすることに気づくはずです。

呼吸法は、脳教育の第一歩です。呼吸を変えるだけで、脳に酸素が満たされ、脳が本来持っている力を引き出すことができます。

このように脳教育とは、とてもシンプルで楽しいものです。脳教育の呼吸法や瞑想を実践していけば、私たちは穏やかで澄んだ心を持つことができます。

心が穏やかになり、感情や煩悩、雑念が消えた状態を宗教家は「悟り」と呼びます。しかし、私は、脳教育によって脳に活力を取り戻せば、宗教に頼らなくても、悟りを開くことができると考えています。

今日、世界は多くの課題に直面しています。地球環境問題はもちろん、一握りの金融エリートに支配された経済システムも、改革が必要です。

脳教育の普及は、こうした課題の解決に向けて大きな意味を持つと私は信じています。新しい時代は、リーダーによってではなく、私たち一人ひとりの意識の変革によって実現されるはずです。それが「呼吸」という最初の一歩から始まるのです。

※李承憲氏のインタビュー全文は、5月18日発行『PHPほんとうの時代 Life+(ライフプラス)』に掲載されています。

李承憲氏「脳教育が、子供たちの”生きる力”を養う」~月刊誌『ほんとうの時代 Life+』インタビュー(上)

脳教育の創始者 一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏がこのほど、月刊誌「ほんとうの時代Life+(ライフプラス)」(PHP研究所)のインタビューに応じ、脳教育の現状と未来について語りました。インタビューでの発言要旨を上下2回にわたってご紹介いたします。

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脳教育とは、私自身が考案した言葉です。脳教育を一言でいうと、「脳を活性化させ、健康な状態に保つためのプログラム」です。

人間の感情は、脳内のホルモン等によって左右されます。そして、脳のホルモンの状態は、その人が持っている情報や記憶によって変わります。だとすれば、脳に与える情報を変えれば、脳のホルモンを意図的にコントロールできるはず。そう気づいたのが、脳教育を始めたきっかけです。

脳教育には、学校教育を補完する力があります。子供たちに自信と幸福感を与え、人間性を高めることができるからです。それを証明したのが、中米エルサルバドルでの脳教育の試験的導入です。

私が会長を務める国際脳教育協会(IBREA)は昨年6月から3カ月間、エルサルバドルの公立学校で、脳教育の授業を行いました。すると、脳教育を受けた生徒39人の学習能力が2割以上改善しました。

エルサルバドルは10年以上にわたる内戦を経て、治安が極度に悪化。暴力事件の多発などによって、子供たちは心に深い傷を負っています。しかし、そんな子供たちが脳教育を受けることで、笑顔を取り戻したのです。

教育で最も大切なのは、成績ではなく、多様な価値を尊重する人間を育てることです。子どもたちに生きる力を培い、人生をより豊かに生きる知恵を授けること。それが、脳教育の使命なのです。

※インタビュー全文は、5月18日発行「PHPほんとうの時代 Life+」に掲載されています。