脳教育者、李承憲(イ・スンホン)氏が提唱する脳トレーニングでは、自分の成功イメージを脳幹に刻み込むことが大切だとされます。
脳幹(のうかん)は、脳の3つの階層のうち一番深いところにあり、「生命活動」をつかさどっています。「無意識の脳」といわれ、意識しなくても、生命活動を維持するために働いてくれます。
李承憲氏によると、この脳幹に記録された情報は簡単には消えません。深層意識のなかに定着し、私たちの一つ一つ行動に深い影響を与えます。だから、自分が達成したい夢や願いを脳幹にインプットすれば、脳はその実現のために無意識のうちに働いてくれるといいます。
脳幹は、無限の生命パワーを備えています。地球が誕生して以来の生命のリズムが脳幹には刻まれており、そのリズムが私たちの心臓を動かし、万物を育んでいるのです。
人間の脳幹は、ときに超人的な力を発揮します。ある動物園で子供が足を滑らせ、ライオンの檻の内側に落ちたときのこと。その子供の母親は、我が子を助けようと自らも檻に入り、なんと、その檻をこじ開けました。これは、まさに脳幹の生命パワーのすごさを伝えるエピソードです。
とはいえ、私たちが日常において脳幹の底力を引き出そうとすると、大脳皮質の「固定観念」や「疑い」、大脳辺縁系の「恐れ」や「不安」によって妨害されます。
李承憲氏の脳トレーニングでは、固定観念や不安などの否定的な感情にとらわれることなく、脳幹の力をフル活用する方法を学びます。自分の夢を実現させるために、本来の脳の力を最大限に引き出していきます。
一指 李承憲著『脳波振動』より