李承憲氏が振り返る「地球とのはじめての出会い」

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、ほんとうの幸福を得るためには「つながり」が大切だと強調します。「あなたの魂と私の魂、人類の魂と地球の魂は一つにつながっている」とし、「そのつながりを自覚する瞬間、私たちの魂は完全となり、驚くほど拡張する」と言います。

李承憲氏の言う「つながり」とは、人と人とのつながりだけでなく、地球とのつながりも含むことが大事なポイントです。地球とつながることができれば、私たちは地球からのメッセージを受け取ることができ、自分自身のエネルギーの飛躍へとつながります。著書『セドナの夢』で、李承憲氏は自分自身が初めて地球とつながったときのことを以下のように回顧しています。

大きな感動の中で地球に出会ったときのことを私は覚えています。私は切に望み、出会いを果たしました。そして地球との出会いを通じて私の人生は変わりました。地球の魂に出会う前の私の魂は寂しさと不安、恐れの中にいました。自分自身のことも尊重してはいませんでした。尊重するとはどういうことかさえも、ろくにわかりませんでした。

どうして花が美しいのか、生命が美しいのかと尋ねていました。しかし、地球の魂に出会ったことで自分自身を取り戻し、自分の根源を知りました。そのとき私の魂は「どの花も美しい!」と叫んでいました。

地球を感じたとき、そして、地球と対話することができたとき、私たちの意識は大きく変わります。自分のつまらない「利己」を捨て、奥底に眠っていた「ほんとうの願い」に出会うことができるはずです。

疎通が生む幸せと平和~李承憲氏の脳哲学

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏によると、脳の細胞(神経細胞)は一つ一つが離れています。このため、外部からの情報や刺激が脳に入ってくると、離れている細胞の隙間を一時的につなぐ「シナプス」が生まれます。シナプスで隙間が埋まることで、情報がスムーズに伝えられるようになります。

こうした脳のネットワークには、様々なつながり方があります。脳細胞同士はたいへん複雑につながっており、その太さも多様です。李承憲氏によると、最も強いネットワークは「習慣」です。同じ情報が続けて入って来ると、その情報を処理する神経回路が強化されていき、習慣として定着します。ちゃんと舗装されている道路では車がスピードを上げられるように、神経回路が一度作られると、これを利用して情報がすばやく処理されます。だから、一度習慣になると、変えるのは難しくなります。

李承憲氏は著書『脳哲学』で、何事もつながることで「疎通」ができ、それによって大きな価値が生まれると指摘しています。神経細胞が情報を伝えるためにつながるように、すべてのつながりの目的は疎通です。疎通がうまくできれば、あらゆるものがイキイキします。疎通できなければ争い、病気になって、死んでいきます。

李承憲氏によると、私たちは体と脳がうまく疎通すれば健康になれます。そして、自分以外の人とうまく疎通できれば、幸せを感じることができます。同じように、宗教と宗教、思想と思想、国家と国家が互いに疎通すれば、世の中は平和になります。すべてのキーワードは「疎通」なのです。

人生における「成功」と「完成」~李承憲氏が唱える“絶対的な価値”とは

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、人生における「完成」こそが、私たちが目指すべきゴールだといいます。「成功は、ほかの人と比較する相対的な評価だが、完成は、自身の良心を基準とした絶対的な評価だ」と李承憲氏。「完成」のための脳教育の必要性を唱えています。

李承憲氏によると、「成功」と「完成」には明らかな違いがあります。成功とは、他人との競争の結果、富と名誉を積みあげることです。これに対して、完成は、自らの人生の目的を知り、その目的に忠実な人生を送ることです。

ランニングに例えれば、成功は先着順を争うレースであるのに対して、完成は参加者それぞれに優勝カップが用意されています。他の人と競争しながら突き進むのでなく、互いに助け合いながら進むのが、完成への道なのです。

私たちが存在する宇宙にとって、<自分の完成>と<全体の完成>は同じだと李承憲氏は指摘します。そのことを悟った人は、「全体的な生命にとって有益な生き方を選択するようになる」といいます。そして、「完成への渇望と意志を内側に秘めているからこそ、私たちは絶えず変化でき、自らを再創造できる」(李承憲氏)のです。

世界的なベストセラー著書『セドナ・メッセージ』で、李承憲氏は「私たちには内面の完全性があり、また、その完全性に辿り着こうとする意志がある」と記しています。だから、人間は偉大であり、いつでもいっそう偉大になれるのです。

ライフ・パーティクルの活用が、平和を実現する~李承憲氏の脳哲学

脳科学の理論に基づいて脳の活用を図る「脳哲学」。その第一人者である一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の脳哲学論の核心の一つといえるのが、「ライフ・パーティクル(生命電子)」です。

李承憲氏によると、ライフ・パーティクルとは物質の最小単位であり、万物の根源です。東洋医学などの世界では、長らく「気」として説明されてきました。

気エネルギーは、数千年前から様々な形でその重要性が伝えられてきました。東洋医学でも、気の流れを整えることが、健康につながるとされています。西洋近代科学では、気の存在を立証することは難しいとされてきましたが、量子物理学や脳科学の発達により、気などの目に見えない“意識の力”が、物質を変えうることが分かってきました。

この流れのなかで生まれたのが、「心気血精」(しんきけっせい)の理論です。心気血精とは、心の行くところに気が集まり、気が集まれば生命力(血)が動き、血が生き生きと動けば目に見える物質的な現象(精)が現れるという考え方です。

李承憲氏が提唱する「ライフ・パーティクル」は、心気血精を実践するためのカギとなる存在であり、気エネルギーの源とも言えるものです。李承憲氏によると、ライフ・パーティクルは誰もが意識の力によって動かすことができます。ライフ・パーティクルの存在を意識し、働きかけることによって、より簡単に脳哲学を実践することができます。

「万物と通じようとする崇高な心でライフ・パーティクルを活用するとき、その愛の波長が世の中を変える」と李承憲氏は言います。ライフ・パーティクルを通じて、世界の人たちの心が通じ合えば、真の平和も訪れるのです。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著『脳哲学』より

脳の力で「物質」と「精神」をつなげる李承憲氏の哲学

世界的な脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の哲学の基本の一つが、「物質」と「精神」を分離して考えるのでなく、互いをよりよく統合させる視点です。李承憲氏は「精神と物質は互いに対極にある価値ではなく、完全にかみ合って動いている」と言います。

「幸せ」や「平和」は目に見えない抽象的概念だと思われがちですが、李承憲氏によると、幸福や平和は物質的、科学的な作用を通じて作られるものです。体や脳で起こる物理化学的な作用の中で、健康な状態、幸せや平和の意識が生まれるのです。

物質と精神の深いつながりを端的に示すのが、私たちの「体温」です。東洋医学には、「水昇火降」(すいしょうかこう)という考え方があります。これは、頭が涼しくなり、下半身がぽかぽかと温かくなる状態のことで、健康に生きるための基本だと考えられています。

しかし、ストレスがたまったりすると、この水昇火降の状態が崩れます。頭に熱がたまり、下半身が冷たくなります。そうなると、不眠、うつなどメンタルな不調を招きやすくなります。体温という物理的な状態が「心」という抽象的なものに大きな作用を与える例です。

李承憲氏によると、私たちの脳の中では「物質の作用で精神が作られ、精神の作用で物質が作られる」という現象が常に起こっています。だからこそ、脳を目覚めさせることで、「物質」と「精神」の価値を一つに集約することができると、李承憲氏は言います。それが、脳哲学を実践するうえで重要なテーマの一つとなります。

一指 李承憲著『脳哲学』より

「超意識」で感情をコントロールしよう~李承憲氏の“脳”哲学

世界的な脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏によると、人間には本来、感情をコントロールする優れた力が備わっています。その力をうまく利用すれば、自らの感情を自在に「創造」することができます。

脳のなかで、感情を感じるところを「大脳辺縁系」といいます。ヘビやカメなどの爬虫類(はちゅうるい)は、この大脳辺縁系が発達していないため、感情を抱くことがないとされます。カメを飼育していても人間にあまりなついてくれないのは、大脳辺縁系が未発達だからです。

これに対して、人間や猿、犬などの哺乳類は大脳辺縁系がたいへん発達しており、感情が豊かです。とくに人間は大脳辺縁系の機能が優れており、感情をコントロールする能力も発達しています。

ところが現代を生きる私たちは、いつも否定的な感情に振り回されながら生きています。李承憲氏によると、感情の渦に巻き込まれてしまう理由は、利己心や生存本能に身を任せているためです。

利己的な意識から抜け出すには、まず「利己心は錯覚から生じる」(李承憲氏)という事実を認識する必要があります。宇宙のエネルギーは無限です。だから、幸福はいくらでもシェアしあえるのであり、利己的である必要は全くないのです。

他人の幸せが、自分に幸せにもつながるという原理が分かったとき、感情や欲望の呪縛から逃れることができます。そのような状態を李承憲氏は、「超意識」と呼びます。超意識を得ることで、感情は自分の思うままとなり、脳の力をすべて創造的なことに振り向けることができるのです。

「選択する脳」が幸せを引き寄せる~李承憲氏の哲学が説く脳の神性とは

私たちは、視覚や聴覚などの五感を通して、さまざまな情報を脳に送り込んでいます。しかし、脳は、見たり、聞いたりした情報をそのまま受け入れるわけではありません。必ず、情報に対して独自の解釈を加えます。だから、同じ情報を受け取ったとしても、人によって感じ方は変わります。一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の脳哲学によると、脳がどのような解釈を行うかが、人の幸せや健康に大きくかかわっています。

脳は、これまでの生活で自然に身に付いた「習慣」の影響を受けやすいです。情報を受け取るときも、惰性に従って情報を解釈しようとする傾向があります。しかし、それでは脳のほんとうの力が発揮されません。とりわけ、ネガティブな考え方や固定観念であふれ返っている現代社会においては、習慣やクセに流されないことが大事。李承憲氏は、「脳の主人」として情報を主体的に選択し、解釈することが大事だと言います。

李承憲氏によると、脳には、動物としての「獣性」、人間らしい感情や認識を備えた「人間性」、創造性を発揮するための「神性」という特性があります。このうち、脳の無限の潜在能力を発揮するカギとなるのが神性です。神性は良心や愛の基盤ともなるもので、地球人としての本性でもあります。私たちがだれでも抱いている「良心」にもとづいて情報を選択するとき、脳の神性が目覚め、無限の創造性を発揮することができます。そのための方法論の一つが、李承憲氏の脳哲学なのです。

一指 李承憲著『脳哲学』より

李承憲氏の哲学のポイントは「地球人としての自覚」

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の哲学の根幹にあるのは、「地球人」としての自覚を持つことの大切さです。私たちはふだん、自分たちのルーツが地球にあるということをあまり意識しませんが、一人ひとりが地球人としての意識を高めることで、平和が実現できると李承憲氏は言います。

国家や宗教、民族などは、いずれも地球があるからこそ存在しています。しかし、私たちは地球という共通項を忘れて、国家や宗教間の対立を続けています。

多くの人は「地球を愛している」と言います。しかし、地球を愛しているという言葉の本当の意味は何でしょうか?李承憲氏によると、地球愛とは、地球を一つの共同体として認識し、地球を守ることです。地球人として誇りを感じ、地球という共同体に対する自分の責任と役割を全うすることです。

私たちは互いに対立し競争するため地球にやってきたのではありません。平和な地球村をつくるためにやってきました。しかし、この地球は、環境や平和などで様々な問題を抱えています。これらの問題を解決できるのは、人間しかいません。その理由は、地球にさまざまな問題をもたらしたのが、人間だからです。

民族、宗教、思想、文化は、地球という中心位置から見れば、そのすべては人為的で一時的な区分です。「私は地球人だ」という自覚を持った人は、これまで自分のアイデンティティを形成してきた民族、宗教、思想、文化の限界を乗り越えることができます。これが、李承憲氏の言う地球哲学です。

「地球の平和を成し遂げられる地球上の唯一の主体は人間しかいない」。李承憲氏は、一人ひとりがそう考えるべきだと言います。人類と地球の未来が自分自身の手にかかっていることに気づき、その責任を喜んで担おうと宣言することで、私たちは無限なる創造性を発揮できるのです。

一指 李承憲著『セドナの夢』より

脳の「神性」を目覚めさせよ!~李承憲氏の脳哲学

世界的な脳哲学者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏によると、人類は、地球上でもっとも脳を発達させた生物だといいます。生物のなかで人類だけが言語や宗教、思想、学問をつくり、文明社会を築けたのは、脳をうまく利用したからです。

これだけ優れた脳を発達させた人類ですが、いまだに戦争や暴力をやめていません。他の動物たちが平和に暮らしているのに、なぜ人間はこうした過ちを繰り返すのでしょうか?

李承憲氏によると、人間の脳には「獣性」「人間性」「神性」という3つの特質があります。獣性は他の動物にもありますが、人間性と神性は、人間だけが高度に発達させてきたものです。

人間性とは、すなわち感情です。感情は、人間を幸せにもしますが、逆に感情が暴走すると、他人と衝突したり、自殺したりといった破壊的な行動を起こします。感情自体が脳の機能であり、さらに、この感情をコントロールするのも脳の役目です。感情を上手にコントロールするには、まず脳が自分自身と通じ合うことが大事です。

「感動」も感情の一つです。感動すると、感情が純化され、否定的な感情を消し去ってくれます。感動して意識が高揚した瞬間、私たちが体験するのが「神性」です。

神性とは、宇宙の根源的な法則です。いうなれば、宇宙を創りあげた「創造主」の特質が、人間にそのまま宿ったものです。ここでいう「創造主」とは、哲学的な存在であり、宗教の神ではありません。脳の神性は、良心や愛、創造といった尊い価値を担っています。

脳のなかで神性が目覚めると、感情をコントロールする段階を超えて、感情を創造することができるようになります。李承憲氏の脳哲学は、脳の神性を覚醒させるための実践論を説いています。

「脳を信じる」ことから始めよう☆李承憲氏の脳哲学

世界的な脳哲学者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏によると、私たちの脳は映画館のスクリーンのように絶えず映像を映し出しています。その映像は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という五感から入ってくる情報がそのまま流されるのでなく、脳に蓄えられた知識や経験をもとに情報が加工され、脚色されています。

人間が「想像」や「創造」という偉大な力を持てるのは、脳のこうした力によるものです。だから、脳の持ち主である私たちが、ネガティブな感情に支配され、否定的な情報を日々スクルーンに映し出しているのだとしたら、それはたいへん不幸なことです。一時的な感情や固定観念に振り回されることなく、五感から入ってくる情報を主体的に選択し、活用する。そうすれば、私たちの創造力はぐんと高まるはずだと、李承憲氏は言います。

そもそも脳とは、主人である私たち自身のために仕えてくれる存在です。「脳は主人の願望や夢のために、いつでも最大限働いてくれる」と、李承憲氏の哲学は説いています。

無限の可能性をひめた脳の力を目覚めさせるには、自分の脳に素晴らしい能力があると信じなければなりません。李承憲氏によると、脳は信じた通りに働くという特性があります。偽の薬を特効薬だと信じれば、薬の効果が現れたり、新鮮な牛乳を飲んだ後に腐っていたと聞いたら腹痛と嘔吐が起きるのも、こうした脳の特性によるものです。

まずは自分の脳を信じることです。そうすれば、私たちは自分の限界を乗り越えて、夢をかなえられるのです。