「水昇火降」で健康生活を!

~一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著『脳がわかると幸せが見える』から要約~

私たちの体の中には、「水」のエネルギーと「火」のエネルギーがあります。体が健康でいるのは、水のエネルギーが上昇して、火のエネルギーが下降しているときです。

人は激しく怒ると、頭に血が昇って、沸騰したやかんのようになります。顔も赤くなって目もかっかと燃えます。

古代中国から伝わる「陰陽五行(いんようごぎょう)」の考え方からいうと、頭に血が昇っているのは「火」のエネルギーが上昇した状態。これは、体にとって好ましくありません。脳の中で血液が停滞してしまい、エネルギーが循環しなくなるからです。

体にとって望ましいのは、その逆。つまり、頭が涼しくなっている状態です。これを、「水昇火降(すいしょうかこう)」といいます。水昇火降では、「火」のエネルギーが体の下に降りて、「水」のエネルギーが脳まで上昇。頭はスッキリして思考力がアップし、体もあたたまって免疫力が高まります。

人間の体内では、水のエネルギーは腎臓から出て、体の背面の督脈(とくみゃく)を通って上昇します。一方、火のエネルギーは心臓から出て、体の前面の任脈(にんみゃく)を通って下ります。

頭がカッカとしているときには、任脈が詰まっています。こんなときは、両手を軽く握って、任脈が流れている胸の真ん中あたりをトントンとたたくと、詰まりが解消され、気分がすっきりします。胸をたたくときに、口から「は~」と息を吹きかけるように吐き出すと、さらに効果的です。

新鮮な空気は、健康にとって最高の支えとなります

「新鮮な空気ほど良いものはありません。新鮮な空気を嫌いな人などいないはずです。精神を正して再び仕事を始めようとするとき、新鮮な空気ほど助けになるものはありません。体と精神を健康で、正しい状態に維持したいのなら、新鮮な空気を吸って体の中の老廃物を排出することです。爽快な空気を吸って老廃物を吐き出す行為が、まさに呼吸です」

李承憲氏が、新鮮な空気の素晴らしさを強調し、
呼吸をもっと大事にすることを推奨しています。

健康ブームで、人生を最後まで、健康に平和に送りたいという人が増えています。
健康になるためのグッズや本がよく売れていますが、
健康の基本は、誰もが無意識に続けている呼吸です。
呼吸法を改善することは、誰でもできますし効果も優れています。
李承憲氏が書いていますが、仕事にとりかかるときなどに
新鮮な呼吸をたっぷり吸うことです。

呼吸法をもっと大事にして、体と精神を正常な状態に維持していきましょう。

一指李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『脳がわかると人生は変わる』 ビジネス社、2007年発行、42ページより引用

少し筋肉を刺激するだけでも、体調変わります

「前の日の飲み過ぎで仕事に集中できないときや様々なストレスで頭が痛いときなど、コーヒーやタバコでその状況を紛らわすのではなく、五分でも席から立ち上がり、体を動かしてみてください。普段は使わない筋肉を使ってから仕事をすると、同じことでもさらに効率よく、よいコンディションを維持しながら、業務成果を高めることができます」

これは、李承憲氏が『ジャンセンウォーキング』の中で紹介している体の動きに関して
述べている言葉です。

私たちは仕事や家事の都合で、どうしても健康によくない一日の過ごし方を
しなければならないことがあります。
調子が上がらないときに、つい手っ取り早く、刺激物を摂取することで、
ごまかそうとした経験がある人は多いでしょう。

しかしそのようなとき、全身の筋肉に適度な刺激を与えるだけでも随分違います。
李承憲氏が書いているように、五分くらいでもじゅうぶんなのです。

調子が上がらないときこそ、軽い運動をするようにしてみましょう。
いったんコツを覚えれば、人生を健康に平和に送る上でおおいに役立ちます。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、55ページより引用

深い呼吸を通じて、体や心をよい方向へ変えていきましょう

「呼吸は意識しなくてもおのずと行なわれます。しかし、自律神経の統制を受けていながらも、人体のほかの作用とは違って私たちが意識的に調節することもできるのが呼吸です。呼吸そのものほど簡単ではありませんが、呼吸を深くすることによって血圧を下げたり、心拍数を遅くしたり、脳波までも意識的に変えることが可能です。これは、私たちの体と心が互いに密接につながっているためです」

李承憲氏が、呼吸を変えることでどんなメリットがあるのか教えてくれています。

呼吸は誰でも、毎日無意識に繰り返していることですが、
最近、呼吸法を詳しく知りたいと感じて書籍を求める人も増えています。
呼吸法を変えることで、健康をはじめさまざまなメリットがあることに
人々が気づきはじめているのです。

呼吸を深くすることは、誰でもできることです。
そして、李承憲氏が書いているように、脳にも体にもよい影響を及ぼします。
毎日続けていることだからこそ、呼吸をもっと大事にして、
深くて充実した呼吸を繰り返すようにしたいものです。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『脳がわかると人生は変わる』 ビジネス社、2007年発行、40~41ページより引用

歩くことは幸せになれる手段です

「ウォーキングは移動手段にもなりますが、『長寿のための健康手段』にも、『幸せを創造する喜びの手段』にもなり得ます。そうであれば、ここからあちらまで、この人からあの人をつなぐ単なる移動手段にとどまるのではなく、幸せな人生を育む健康手段として、一歩一歩を名薬を飲むように、歩いてみてはいかがでしょうか」

李承憲氏が、ウォーキングをどう捉えていけばよいのか提案しています。

歩くことは、毎日繰り返している行動のため、歩くことを真剣に考える機会もないのが普通です。
しかし、人生を通して繰り返すことだからこそ、
もっと大切に考えていく必要があるはずです。
ウォーキングに注意を向ける人が増え、ウォーキングの本がよく読まれているのは
歩くことをできるだけ利用したほうがよいと気づいた人が増えている証拠でもあります。

李承憲氏が教えてくれる通り、ウォーキングは
幸せで健康な人生を育むことができる手段です。
一歩一歩を大切に歩いてみましょう。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、90ページより引用

体調が悪いときは、まず生活の見直しを行いましょう

「体の不具合を感じるようになったら、この一週間の生活を振り返ってみるとよいのです。運動不足や睡眠不足ではないか、過食や飲み過ぎで胃腸を酷使したのではないか、様々なストレスや喫煙など、生活習慣病の要因となるアンバランスな生活を送っていなかったかについて、まず自己点検を行ってください」

李承憲氏が、体調が悪いときに、医者に行く前に何を行うべきかを説明しています。

米国では医療制度に破綻が生じて以来、病院に行かなくて済むように
日常の生活で気をつける傾向が出ていることがニュースになっています。
これは他人事ではありません。
健康を専門家に任せきりにせず、自分で管理できるようになることは
人生を充実させ、さまざまな夢を実現させていく上で重要です。
健康を守るだけではありません。
生活管理能力は、あらゆる夢を叶える上で大きな土台となるはずです。

李承憲氏は、そのことも見据えて、自分の体調について自己点検を行うことを
推奨しています。
体調を管理できるようになることは、人生を成功させる上で第一歩となります。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、52ページより引用

歩く習慣を身につけると、さまざまなメリットがあります

「歩く習慣をつけると、得られる利点が多々あります。体力がつき、頭が冴えてきて、何よりも自分の身体に対する集中力が高まり、病気に対する自覚能力が増大します。体のコンディションがよくないときに歩くと、どこが突っ張られているか、どこが動かしにくいか、どこが冷たいのか、どこに熱が出ているのかなど、すぐさまキャッチできます」

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、51~52ページより引用

李承憲氏が、ウォーキングの習慣がもたらす効能を紹介しています。

ウォーキングは、経験のない人にとっては億劫に感じられがちですが、
実際にはじめてみると決してつらいものではありません。
むしろ、他の運動と比べてもとても負担のかからない方法です。
そして李承憲氏の説明にあるように、自分の健康をチェックする
バロメーターとしても役立ちます。

健康を自分の手で守るという意味でも、ウォーキングの効能は確かです。
歩く習慣を身につけて、健康のために活用しましょう。

体がどんなサインを発しているのかを、もっと意識してみましょう

「体が発する信号とリズムに敏感に反応することができれば、驚くほど豊かで生き生きとした人生を経験することができます」一指  李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『脳がわかると人生は変わる』 ビジネス社、2007年発行、12~13ページより引用

これは、体の求めに反応することの大切さについて、李承憲氏が述べている言葉です。
現代に生きる私たちは、体の動きを無視した生活を送りがちです。

たとえば、体にどこか痛いところが出てきたときに、
痛み止めを飲むことで対応した経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
しかし、それは一時しのぎにはなっても、根本的な解決にはなりません。
医療の現場でも、薬に依存するよりも
生活習慣の改善をはかる方向で解決していこうとする傾向が強まっています。
健康を維持するだけではなく、生き生きと人生を過ごすためにも
体がどんなサインを出しているのか、常に意識することがポイントです。

李承憲氏の言葉を参考にして、体の感覚を大切にしましょう。

全身の力を抜くと、楽にウォーキングを実践できます

李承憲氏が健康によい歩き方について、こんなアドバイスをしています。

「首を左右に軽く振って力を抜き、両肩も上に持ち上げてから急に落とすといった動作をくり返します。
胸が楽になるように背中を伸ばし、腰、尻、ふともも、膝、足首まで順々に力を抜きます」

李承憲氏の説明通りに歩くと、姿勢の歪みも取れて快適に歩き続けることができます。

現在、健康のために何かしなければならないと自覚している方は多いようです。
ただ、時間や費用のことがネックになったり、何をするべきかがわからなかったり、
実行に移せない理由を抱えているようですね。

そのような方にぴったりな方法が、李承憲氏も薦めているウォーキングです。
ウォーキングはどんな人でも手軽にはじめられます。
長く歩くことに不安を感じる方もいますが、歩き方を改善するだけで誰でもできるのです。

健康法として効果の高いウォーキングを実践してみましょう。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、201ページより引用

歩くことは、さまざまな効果を期待できます

気軽に続けられるエクササイズとして、歩くことが見直されています。
今の日本人は、便利な交通・移送手段に頼っているので運動不足気味ですが、
毎日取り入れられる運動方法として、歩く時間を増やすことが
見直されているのです。

歩くことは、運動不足を解消できるほか、脳によい効果を与える瞑想法としても
効果を発揮しますし、さまざまな効果があります。

李承憲氏が、歩くことで得られる効果を次のように説明しています。

「十分歩き終わると、気持ちがすっきりしてきて、下腹が温まり、手足も暖かくなります。
そして、体は軽くなり、頭は冴えてきます。ゆっくり歩きながら気力が充電できたら、
スピードを出してみるのもよいでしょう。スピードを変えると気分も変わります。
早歩きはうつや怒りをなくし、ダイエットにも効果があるという研究結果があります」

李承憲氏の説明にあるように、歩くスピードを変えるだけでも、効果にバリエーションが
生まれます。健康維持・瞑想法・ダイエット……と、さまざまな効果を出せるウォーキングを
実践しましょう。

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著  『ジャンセンウォーキング』 講談社、2008年発行、
140ページより引用