ソーラーボディが、持続可能な地球文化をつくる

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、ソーラーボディになって自然治癒力と人間性を回復することは「平和で持続可能な新しい地球文化のための素晴らしい種になる」(著書『ソーラーボディ』)と言います。

現在の人類の行動の大部分は、自らを快適にすることを目的としています。しかし、このような行動で得られた満足感は、持続するのが難しいです。それは、地球にダメージを与えるからです。

快楽に基づく満足を得ると、より強い刺激を求めるようになり、その過程でより多くのエネルギーと資源を消費し、廃棄物を出します。これは地球にとっては大きなストレスです。より大きな満足を得ようと刺激を求め、大気を汚染させ、産業廃棄物をまき散らし、地球を消費し尽くしている—。それが今の人類の姿です。

李承憲氏によると、ソーラーボディを得ると、「調和とバランスの取れたエネルギーの感覚」が回復されます。すると、「刺激」と「満足」を中心に回る生活全般が変化します。ソーラーボディを持った人が増えることで、地球自体の自然治癒力が高まり、それが私たちの幸福となって返ってきます。

一人一人に起こる変化は小さなことかも知れません。電車で隣に座った人に笑顔で挨拶したり、コンピューター作業で疲れた同僚の肩を揉んであげたり・・・。このように穏やかで静かな変化の積み重ねが、より大きな変化をもたらします。内面の変化を通して、日常生活の中での選択が変わり、あなたが感じた変化を周りの人々と共有したいという情熱が生まれるでしょう。あなたと私のような平凡な人々が、その情熱に従い行動することから始まるこの変化で、より美しい世界を共に作っていきませんか。

良心の導く通りに選択する

人を傷つけるようなことをしたり、あるいは考えたりするだけでも、胸に気まずさを感じたり、内面から静かな警告の声が聞こえてくることがあると思います。それは、内なる「良心」が働くからです。

なぜ、私たちは良心の声に従わないと、居心地が悪かったり、苦しくなったりするのでしょうか? 脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、良心が「本性に根ざしたものだから」だと言います。

事故や災害が起こって誰かが危険な状態にあるとき、自らの命の危険をかえりみず、救出しようとする人がいます。こうした行動を生むのが良心です。

李承憲氏によると、私たちが偉大な存在になれるかどうかは、単純に良心が存在しているか否かでなく、良心の存在を認識し、その良心の導く通りに従うと選択し、行動できるかどうかによって決まります。「絶対的な真実性とその真実性の表れである良心は、誰の内にも存在する。それを認めるのが知恵であり、そのように生きるのが美徳」(李承憲氏)だということです。

現代社会では、病気や精神的な不安・恐怖が、多くの場面で多くの人たちに暗い影を落としています。これらの暗い影の影響下にあれば、良心の声に従うのは難しくなります。だから、人間の本性を取り戻すには、体と心が健康であることが大事です。健康で希望に満ちあふれていれば、良心に従うことが容易になります。自分が損をしようとも、自らの意思を曲げることなく、毅然と立ち、正しいと感じることを実行できるようになります。

現代人のストレスを消し去る「ソーラーボディメソッド」

アフリカに多く生息するインパラは、生きたままライオンやチーターなどに食べられてしまう動物として知られています。
ライオンに追いかけられている時のインパラは、ライオンが最高速度を保てる約3分間、必死で逃げます。このとき、インパラの自律神経は、極限のストレス状態によって交感神経が猛烈に高まっているとされます。そして、ライオンから逃れて無事生き残ることができると、ストレス状態は終了し、「リラックス」の副交感神経が優位に転じます。

このように、野生動物は、自然界などの物理的な脅威や危機に直面すると、ストレスを感じ、交感神経が優位になります。危機が去ると、副交感神経が優位になります。これが、自律神経の本来の姿であり、この自律神経のバランスが、健全な生命状態を保つうえでも重要になります。

では、人間はどうでしょう?
人間も野生動物と同じように、自然界などの物理的な脅威を感じることもあります。
でも、現代人のストレスの多くは、物理的な脅威とは直接関係がありません。
複雑な人間関係や仕事のプレッシャー、さらに、過去の人生における失敗の記憶や過度の恐怖心などが、ストレスの最大の原因です。
これらのストレス要因は、目に見えないものであるため、なかなかぬぐいさることができません。だから、現代人は日々神経の高ぶりが休まらず、自律神経のバランスを崩しやすくなっています。自律神経が乱れると、自然治癒力が低下します。

内側の感情や思考に振り回されることなく、緊急対応モード(交感神経)とヒーリングモード(副交感神経)のバランスを整えることができれば、本来持っている自然治癒力が回復するはず。ソーラーボディメソッドでは、「体温」「呼吸」「心」の3つを活用するトレーニング法で、自律神経の乱れを解消していきます。

古代経典「天符経」の中に「本心本太陽昴明」(本来の心は太陽のように明るい)という一節があります。つまり、私たちはだれでも、太陽のように輝く存在であり、ストレスに振り回されて生きるのは本来の姿ではないということ。自ら輝く存在になり、自分だけでなく周囲の人の自然治癒力も高められる人になることが、ソーラーボディメソッドの目的です。

李承憲氏が語る「ソーラーエネルギー」とは~感情を手放し、「中心」へと戻す力

人間関係によるストレスで怒りや悲しみにまみれている時、重い病気で苦痛を感じている時……人は辛い時ほど、自身の考えや感情に振り回され、自ら苦しみに身を置くことになることがあります。

そんな時は、自分の中に起こっている感情を無視したり否定したりするのではなく、冷静に心を観察してみることが大切だと、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は言います。

李承憲氏の言う「観察」とは、「考えや感情に振り回されたり、わざと無視したり否定したりするのではなく、ありのままを眺める」(著書『ソーラーボディ』)ことです。自分の心を眺めることで、「考えや感情はまるで太陽の光で霧が晴れるように蒸発してしまう」(同)のです。

『ソーラーボディ』では、感情をコントロールするための具体的な方法が紹介されています。たとえば、怒りの感情を抱いているときは、次のように言葉に出してみるといいそうです。

「私は今、あの人を嫌な奴だという考えを持っている」
「私は今、怒りの感情を持っている」

こう繰り返すことで、感情は観察の対象物となり、手放すことができます。
そして、次にこう言います。

「私の身体は私ではなく私のものだ」
「私の感情は私ではなく私のものだ」

こう口にすることで、「自分の身体と心から起こる現象を自分自身と同一視せず、体や心に起こる現象を観察者の立場で眺めることができるようになる」といいます。

このように、私たちには、感情に揺られながらも「静かで確固たる中心に戻し、バランスと調和を取り戻そうとする力」が備わっています。それを李承憲氏は宇宙の大きな生命力、「ソーラーエネルギー」と呼んでいます。

自然治癒力を回復し、「自分の本質」を発見する

現代物理学では、存在するすべてのものは「変わり続ける」という性質を持っているとされています。生物はもちろん、広大な宇宙、目に見えない素粒子までもが、絶えず変化しています。

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は近著『ソーラーボディ』の中で、変化する世界の中でも人間が「持続的で安定的な状態を維持している」のは、「奇跡的なことだ」と語っています。その奇跡を起こしているのが、自然治癒力です。

私たちは風邪をひいて病院に行くと薬を処方されますが、実際には風邪を治す薬というものは無く、熱や咳などの炎症を和らげる対症療法を施されているだけです。それでも治るのは、自力でウィルスや細菌を撃退する自然治癒力のおかげです。

また、現代人は日常的に汚染された空気や水、化学物質が含まれる食べ物、電子機器が発する電磁波、紫外線などの危険にさらされています。こうした危険に対処するうえでも自然治癒力が活躍します。

約60兆個ある人間の細胞は、1秒に数千個死んでは新しく生まれ変わっていますが、このプロセスにおいても自然治癒力が力を発揮することで、体と心の安定と調和を保っています。

この自然治癒力を回復することは、「単純に肉体的により健康になることだけを意味するのではなく、自然で純粋な、私たちの本質を回復することを意味する」(『ソーラーボディ』)と、李承憲氏は言います。それは「永遠な自分自身の本質を発見する」ことにもつながります。

今こそ、脳を宝箱にしよう

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は「脳をこれ以上ブラックボックスに放っておかずに、トレジャーボックス(宝箱)にすべきだ」と言います。

脳のブラックボックス化とは、人間が脳をどう使えばいいのか分からず、平和や幸福が実現できない状態です。一方、脳のトレジャーボックス化とは、文字通り、脳を「宝箱」として活用できることです。

李承憲氏は著書『脳がわかると幸せが見える』でこう語っています。
「宝箱の中にはあなたが探していた価値あるものがきっと入っているはずです。なぜなら、実はそれがあなたを探しだすように信号を送り続けていたからです。幸せを願うなら、幸せを築く方法を脳の中の宝箱で発見できます」

つまり、脳という宝箱は、あなたに開けてもらえる日を心待ちにしており、あなたがその気になれば、いつでも「宝」を差し出すことができるのです。

こうした脳の存在に気づき、活用するのが脳教育です。脳教育のプログラムによって、自分の考え方は生まれつきの性格からくるものだから仕方がないという考え方が変わり、成長できるのだと自信を回復できます。

どうしようもないと思うのも自分だし、成長できると信じるのも自分です。李承憲氏によれば、いずれも脳の一つの側面です。だからこそ、脳の使い方を知ることが大切なのです。脳の活用にこそ、個々人の人生がかかっており、ひいては私たち皆の未来がかかっています。

すべての脳は偉大である

私たちの性格や人格はどのようにして決まるのでしょうか。
脳教育者の一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、「性格も人格も、日常的な習慣の総合」であると述べています。
人間は、選択できる生き物であり、それを成し遂げられる偉大な脳を、生まれつき持っています。
そして、自分の脳の力を、信じるか信じないかによって、機能が発揮されるかどうかが決まると、李承憲氏は言うのです。

もしあなたが自分を変えたいと望んでいるなら、まず習慣を思い返してみましょう。

好きなことはなんですか。
嫌なことはなんですか。
どのように人と関わりますか。
どんな時に嬉しいと感じますか。
どんな状況で怒りますか。

1日24時間の、自分の習慣をひとつひとつ思い返してみると、ほとんどパターン化されていることに気付くと思います。

習慣は、連続する脳の情報処理方法とも言い変えることができます。
脳には、1000億個の神経細胞からなるシナプス(連結回路)によって、巨大な神経ネットワークが築かれています。
このネットワーク上で、脳からの命令がいつも同じルートを通ることによって起こるのが「習慣」と呼ばれるものです。
しかし、ルートを変更するよう脳に選択させれば、習慣は変えることができます。
これは脳が持つ素晴らしい機能のひとつです。
つまり、古いルートをそのままに、新たなルートを構築することができるということなのです。

このように人間は、古い習慣を残しつつ、新しい行動を選択することもできます。
脳が持つ機能を信じること―――それは、人生をより豊かなものにするための、最大の手掛かりだといえます。

「止感」や「振動」で気エネルギーを体感できる

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、「脳の感覚の世界」には終わりがないと言います。私たちの脳には、日常の感覚である五感を超え、六感以上の次元があり、無限の可能性をひめています。

李承憲氏によると、こうした脳の感覚を開発するには、気感が必要です。気感とは、気エネルギーを感じる力です。気感はだれしもが持ち得るもので、赤ん坊のように全身の緊張をほぐし、体に集中さえすればエネルギーの流れに乗り、それが気感へとつながっていきます。

研ぎ澄まされた気感で気エネルギーを感じると、体に活力が満ちてきます。エネルギーの流れに乗ることで脳波が良好な状態で安定し、意識が明るくなり、体の感覚が回復し、心身ともに健康的になれます。

気感を目覚めさせるのは、呼吸を通じて体に集中する「止感トレーニング」が効果的です。止感トレーニングで外部から入ってくる感覚刺激を止めることで、体と脳の感覚に集中できるようになります。

もう一つ、効果的な方法が、「振動トレーニング」です。頭の先からつま先まで全身の細胞が自ら振動しながら強い気的作用を誘発することで、生命のリズムが蘇り、詰まっている気エネルギーがスムーズに流れるようになります。その結果、血液とエネルギーの循環が良くなります。

止感や振動などのトレーニングを行うことで、気エネルギーと一体となり、深い気的体験を味わうことができるようになります。

平和を創造する脳へ

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、人類の平和を成し遂げるのは、私たちの「脳」だと言います。

戦争や民族紛争、テロに脅かされる今の世界をつくったのは、ほかならぬ人間の脳です。李承憲氏は、まず、その点を認識したうえで、私たちの脳を変えることで、平和を創造できると指摘します。

李承憲氏によれば、人類が平和を作り出せないのは、「まだ地球に人類精神というものが定立されていないから」です。人類精神とは、すべての人類が同意し、人類を統合する普遍妥当な価値観であり、民族や国家、宗教、思想を越えるものです。この人類精神を生み出せるのが、脳なのです。

李承憲氏の脳教育は、まさに「人類精神」を創造するために生まれました。李承憲氏が脳教育を始めたころは、そのプログラムの効果について懐疑的な声も聞かれましたが、実際に脳教育を受けた子供たちが成長し、さまざまな才能を発揮することで、世界的に認知されるようになりました。

李承憲氏は「限界を超える体験を何度も積んでいくと、脳を信じるようになる。その信じる心が集まって、脳をうまく活用する習慣を形成するようになる。その結果、無限の創造力が発揮される」と言います。

まずは脳の力を信じることから、すべてが始まります。李承憲氏は「脳を目覚めさせる方法は常にある。抵抗さえなくせば方法が見つけられる。多くの子供たちがそれを教えてくれた。方法を作り出すのが脳に対する尊重であり、方法がないと言うのは脳への冒涜だ」と話しています。

世界を変える行動力は「良心」から生まれる

私たちの社会は、数多くの問題を抱えています。経済、教育、環境から医療、福祉に至るまで、様々な分野において、難題が山積しています。これらの課題をなかなか解決できない理由は、「脳をうまく使えていないからだ」と、脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は言います。

李承憲氏によれば、人間が脳をうまく使えないのは、「良心」の問題と関係しています。良心とは、困難な状況に置かれた人を助けてあげたい、痛みを分かち合いたいと思う心であり、普段は表に出さないけれど、誰にでもあります。

良心が強くなれば、大きな愛の心で、自分を手放すようになります。義理を重んじるようになり、被害者意識の中に隠れることなく、自分を愛するようになります。与えられた環境に感謝し、まったく手に負えないような時にも希望を選択し、是と非を分かつ分別と善悪から脱するようになります。

李承憲氏は、強い良心を持つ人のことを「弘益人間」と呼んでいます。この「弘益」の精神が人類文化の中心にはなれないのは、弘益精神を養うトレーニング法がなかったからです。脳教育の目的は、このトレーニング法を確立し、弘益精神を呼び覚まし、実践へとつなげることにあります。

哲学者カントは、世界を変革させるのは、実践しようとする人間の意志だと言いましたが、弘益精神で脳をうまく活用すれば、どんな問題でも解決する実践力が生まれます。これにより、世界は大きく変わることができます。