脳が「うれしい」と言うとき☆李承憲氏が語る脳教育と脳波

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の提唱する脳教育は、脳の中にある<情報>に注目しています。その理論を簡単にいえば、脳の中に良い情報を持っている人は「良い人」で、悪い情報をたくさん持っている人は「悪い人」だということです。賢い人は、良い情報と悪い情報を区別でき、愚かな人は目の前の情報にワケもなく振り回されます。

脳の情報を外に向かって発信するのが脳波です。そして、外から入ってくる情報を脳が受信するときの波動も、脳波です。李承憲氏によると、脳波次第で、私たちの感情や意識が大きく変わります。脳波が乱れていれば、心が不安になり、いらだちやすくなります。

脳教育の世界では、汚染されていない清らかな脳波を「純粋脳波」と呼びます。純粋脳波とは、脳のエネルギーが統合されている状態です。純粋脳波のとき、脳からは「うれしい」「ありがたい」というポジティブな声が聞こえてくると、李承憲氏は言います。

この純粋脳波の状態をつくるためのエクササイズが、脳波振動(ネッパジンドン)という脳教育プログラムです。脳波振動は、脳の中のネガティブなパワーを浄化し、健康な方向に導きます。悪い習慣がなくなり、人生がポジティブな方向に変わっていきます。

脳教育によって脳の中の情報が浄化され、純粋脳波を発信するようになると、体内から汚れたエネルギーが押し出され、澄んだ清らかなエネルギーを引き寄せて、共鳴するようになります。その結果、周りの人の脳波にも良い影響を与えることができます。周囲をいつも明るくする太陽のような存在になることができるのです。

一指 李承憲著『脳波振動』より

李承憲氏の脳教育で、魂を自由にする

幸せになるためには、魂が自由でなくてはならないと、世界的な脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は言います。自由な魂とは「ゼロ」の状態です。固定観念や感情、欲望を手放し、白紙になった状態。そのような自由な魂を持ったとき、心に真の平和が訪れます。

自由な魂は、どうすれば得ることができるのか。李承憲氏は、「あらゆる物事は、気運とともにやって来て、気運とともに去っていく」ことを自覚することが大切だといいます。すべての現象はエネルギーの変化にすぎないことに気づくべきなのです。

カネ、名誉、成功……。これらは生きていくうえで、ある程度は必要です。しかし、必要な分だけ取って使ったら、あとは縛られたり執着したりしないことです。肉体的で物質的な価値に縛られている限り、魂の自由は得られません。

李承憲氏によると、物質的な価値から解放されたとき、私たちは淡々と生きることができるようになります。自分の足元が揺るぎないものとなり、余裕が生まれます。そして、周りの人に癒しを与え、世の中を癒すことに注力できるようになります。

手に何かを握りしめているかぎり、ほかの何かをつかむことはできません。手が空いているときのみ、新しい何かを創造でるのです。

欲望や感情、記憶を手放すことができれば、私たちは自分の脳の主になることができます。脳の主は、自分の脳をコントロールするだけでなく、脳内にある無限の情報を活用して、素晴らしい創造力を発揮できます。それが、李承憲氏の脳教育が目指すゴールです。

一指 李承憲著『セドナの夢』より

「選択する脳」が幸せを引き寄せる~李承憲氏の哲学が説く脳の神性とは

私たちは、視覚や聴覚などの五感を通して、さまざまな情報を脳に送り込んでいます。しかし、脳は、見たり、聞いたりした情報をそのまま受け入れるわけではありません。必ず、情報に対して独自の解釈を加えます。だから、同じ情報を受け取ったとしても、人によって感じ方は変わります。一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の脳哲学によると、脳がどのような解釈を行うかが、人の幸せや健康に大きくかかわっています。

脳は、これまでの生活で自然に身に付いた「習慣」の影響を受けやすいです。情報を受け取るときも、惰性に従って情報を解釈しようとする傾向があります。しかし、それでは脳のほんとうの力が発揮されません。とりわけ、ネガティブな考え方や固定観念であふれ返っている現代社会においては、習慣やクセに流されないことが大事。李承憲氏は、「脳の主人」として情報を主体的に選択し、解釈することが大事だと言います。

李承憲氏によると、脳には、動物としての「獣性」、人間らしい感情や認識を備えた「人間性」、創造性を発揮するための「神性」という特性があります。このうち、脳の無限の潜在能力を発揮するカギとなるのが神性です。神性は良心や愛の基盤ともなるもので、地球人としての本性でもあります。私たちがだれでも抱いている「良心」にもとづいて情報を選択するとき、脳の神性が目覚め、無限の創造性を発揮することができます。そのための方法論の一つが、李承憲氏の脳哲学なのです。

一指 李承憲著『脳哲学』より

吐くときに天と地に感謝!李承憲氏の「呼吸法」

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の脳教育トレーニングの基本となる「呼吸」について考えてみましょう。

慢性的なストレスは、さまざまな体調不良を引き起こす恐れがあります。ストレスを長引かせず、いかに抑えるかが、健康づくりには大切。とはいえ、ストレスを生みそうな状況に直面しても、人によって反応はさまざまです。負担に感じる人もあれば、何とも思わない人もいます。

李承憲氏は、怒りや不安などの感情を鎮め、過敏になった神経を落ち着かせることで、ストレスを上手に取り除くことができるといいます。その最も良い方法の一つが、呼吸法です。へその下の丹田を意識しながら呼吸する丹田呼吸を行うことで、心と体の平穏を取り戻すことができます。

丹田呼吸をすると、横隔膜の動きが大きくなり、肺はさらに大きく拡張します。この結果、より多くの酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出すことができます。これにより、臓器の老廃物が取り除かれ、血液の循環が改善します。

とはいえ、浅い呼吸をする習慣が身についているしまっている人が深い丹田呼吸をするのは簡単ではありません。李承憲氏は、「喜びと感謝の心に満ち溢れた状態で呼吸すればいい」とアドバイスしています。「息を吸うときは私たちの体に感謝して、息を吐くときは天と地に感謝する」(李承憲氏)ことで、楽しい気持ちでラクに呼吸をすることができます。

深い呼吸を実践すれば、心拍数や血圧、そして脳波も意識的に整えることができます。日々の呼吸を変えることで、カラダも心も脳も変えることができるのです。

一指 李承憲著『脳がわかると人生は変わる』より

李承憲氏の脳トレーニングで引き出す「脳幹のすごい力」

脳教育者、李承憲(イ・スンホン)氏が提唱する脳トレーニングでは、自分の成功イメージを脳幹に刻み込むことが大切だとされます。

脳幹(のうかん)は、脳の3つの階層のうち一番深いところにあり、「生命活動」をつかさどっています。「無意識の脳」といわれ、意識しなくても、生命活動を維持するために働いてくれます。

李承憲氏によると、この脳幹に記録された情報は簡単には消えません。深層意識のなかに定着し、私たちの一つ一つ行動に深い影響を与えます。だから、自分が達成したい夢や願いを脳幹にインプットすれば、脳はその実現のために無意識のうちに働いてくれるといいます。

脳幹は、無限の生命パワーを備えています。地球が誕生して以来の生命のリズムが脳幹には刻まれており、そのリズムが私たちの心臓を動かし、万物を育んでいるのです。

人間の脳幹は、ときに超人的な力を発揮します。ある動物園で子供が足を滑らせ、ライオンの檻の内側に落ちたときのこと。その子供の母親は、我が子を助けようと自らも檻に入り、なんと、その檻をこじ開けました。これは、まさに脳幹の生命パワーのすごさを伝えるエピソードです。

とはいえ、私たちが日常において脳幹の底力を引き出そうとすると、大脳皮質の「固定観念」や「疑い」、大脳辺縁系の「恐れ」や「不安」によって妨害されます。

李承憲氏の脳トレーニングでは、固定観念や不安などの否定的な感情にとらわれることなく、脳幹の力をフル活用する方法を学びます。自分の夢を実現させるために、本来の脳の力を最大限に引き出していきます。

一指 李承憲著『脳波振動』より

李承憲氏の脳教育で「3層の脳」を統合させよう

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏が提唱する脳教育は、脳を統合することで、人間ならではの創造的な力を最大限に発揮することを目指しています。

人間の脳は、「脳幹」「大脳辺縁系(へんえんけい)」「大脳皮質」の三層構造になっています。脳幹は「生命活動」、大脳辺縁系は「感情」、大脳皮質は「思考・判断力」などをつかさどっています。

このうち、人間だけに発達したのが、大脳皮質です。大脳皮質は「人間の脳」とも呼ばれ、道徳や宗教などの規範となる観念が刻み込まれています。大脳皮質は、大脳辺縁系の感情をコントロールする役割を果たします。さらに、脳幹の本能的な欲求が、社会に折り合いがつくものになるように調整を図るのも、大脳皮質の役目です。

とはいえ、大脳辺縁系の感情や脳幹の本能的な欲求をむやみに抑制するだけでは、ストレスがたまり、心が不安定な状態になりやすくなると、李承憲氏は言います。観念に支配されている人が、ときに感情を爆発させたり、情緒不安定になったりするのはこのためです。過度の抑圧は、脳幹の基本的な生命活動にまで障害をもたらす恐れもあります。

李承憲氏の脳教育は、脳の三層のバランスを保ちながら、それぞれが持つ本来の機能を十分に発揮できることを目指しています。脳教育を実践すれば、大脳皮質を持つ人間ならではの「創造する力」を開発されます。大脳辺縁系の感情もムリなくコントロールでき、脳幹が持つ自然治癒力や生命エネルギーもフル活用できるようになります。

脳のすべての機能を統合すること。それが、李承憲氏の脳教育の大事な目的の一つです。3つの脳を統合して、理想的なパワーブレインをつくりましょう。

李承憲氏の脳教育が提唱する「引き寄せパワー」とは

一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏が説く脳教育の原理の一つ、「引き寄せの法則」を紹介します。

音楽家モーツァルトは「作曲するときは、どこからともなく音楽が聞こえてきた」と語っていました。また、科学者アインシュタインは「法則を発見するとき、私は論理ではなく直感に依存する」と語っていました。歴史に残る天才たちは、何らかのインスピレーションや直観を得て、偉業をなしとげてきたのです。

李承憲氏はこうしたインスピレーションや直観を「宇宙情報」(Universal Database)と呼んでいます。宇宙情報とは、万物のすべての情報を指し、宇宙の中に無限に散在しています。個人と組織の生存、成長、持続の可能性に関する情報などをすべて網羅しています。

李承憲氏によると、私たちが偉業を達成できるか否かは、宇宙情報を引き寄せられるかにかかっているといいます。宇宙情報の引き寄せは、磁石で鉄粉を集めるのと似ています。磁石には磁力があり、汚いホコリがたっぷり積もったところでも、鉄粉だけを引き寄せられます。

人間にも、磁力のような見えないエネルギーがあり、宇宙情報を引き寄せることができます。それを可能にするのは、一人ひとりの考え方です。例えば「私ならできる!」「世界は美しい!」 「毎日感謝している」 といったポジティブな思考で満たされていると、肯定的な宇宙情報をたくさん引き寄せることができます。

さらに、こうした考えを言葉にすると、よりスムーズに宇宙情報を得ることができます。言葉にするだけでなく、行動に移すことができれば、宇宙情報が目覚ましい勢いで集まってきます。その状態を実現させるための手段が、脳教育です。脳教育によって、脳を肯定的で創造的な状態にすることで、考え方も行動も前向きになります。そうすれば、天才並みの引き寄せパワーを手にすることができます。

李承憲氏の長寿ウォーキングで、「健康寿命」をのばす

日本人の「平均寿命」は世界一になっています。しかし、最近は、単に寿命を延ばすだけでなく、何歳まで健康に暮らせるかという「健康寿命」が重視されています。80代、90代になっても健康に生きようとすると、目標をしっかり立てて努力する必要があります。世界的な脳教育、李承憲氏は、長寿に役立つウォーキングの実践を呼びかけています。

李承憲氏は、健康寿命をのばすには、「健康な体質」をつくることが大切だといいます。健康な体質とは、一言でいえば、「エネルギーと血液の循環がよい」状態です。李承憲氏はこれを「長生(ジャンセン)体質」と呼んでいます。

長生体質をつくるのに欠かせないのが、「身体年齢」「精神年齢」「エネルギー年齢」を若くすることです。このうち、身体年齢は、筋力や柔軟性などを指します。これを若返らせるには、ふだんの適度な運動が大事です。使われないで放置された機械がさびるのと同じように、体も使わないと老朽化します。

日々の生活の中で、健康を意識して歩くだけでも、十分な運動になります。長寿のためのエクササイズとして李承憲氏が提唱しているのが、ジャンセンウォーキング(長寿歩行)です。このウォーキングは、足の裏の真ん中より少し上のところにあるツボ(湧泉)に重心を乗せて歩くというものです。足のツボが刺激されることで、脳が目覚めます。

脳は「私」という存在の主体となるもので、心と体をコントロールしています。脳の働きをよくすれば、幸せで豊かな人生を送ることができます。脳活性を促すジャンセンウォーキングは、身体年齢だけでなく、精神年齢やエネルギー年齢までをも若返らせ、長寿へとつなげます。

<自分を知らないふり>をやめるとき~李承憲氏の脳教育

脳教育で大事なのは、「自分自身を直視する」ことだと、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は言います。自分が何を望んでいるのか、一番知っているはずの自分。その自分を呼び覚まし、夢の実現へとつなげていくのが、脳教育の目的です。

李承憲氏によると、私たちは自分がほんとうに望んでいることについて、知らないふりをすることが多いです。「知っている」と認めた瞬間、実現のために行動に移さなければならないからです。

李承憲氏は著書『セドナ・メッセージ』の中で、セドナで出会ったある男性のことを紹介しています。この男性は、脳こうそくで言語障害になっているにもかかわらず、タバコがやめられないで悩んでいました。

ある日、李承憲氏とその男性は、樹木の前で瞑想を行います。男性は木に対して、「なぜ自分がタバコをやめられないのか」と尋ねました。すると、木は「あなたには夢がないから、タバコをやめる理由がない。あなたの身体はそのことを知っているから、タバコをやめないのだ」と言います。木のメッセージを聞いた男性は、それをきっかけに、タバコをやめることができました。

李承憲氏によると、多くの人が<自分を知らないふり>をするのは、そのほうが無難な人生を歩めると考えるからです。しかし、それでは真の自己実現や幸福は達成できません。だから脳教育では、ほんとうの自分を覆い隠そうとする「防御壁」を崩していきます。防御壁を取り払えば、真の自分の夢に目覚め、本来の自分の道を進んでいくことができるのです。

李承憲氏の哲学のポイントは「地球人としての自覚」

脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の哲学の根幹にあるのは、「地球人」としての自覚を持つことの大切さです。私たちはふだん、自分たちのルーツが地球にあるということをあまり意識しませんが、一人ひとりが地球人としての意識を高めることで、平和が実現できると李承憲氏は言います。

国家や宗教、民族などは、いずれも地球があるからこそ存在しています。しかし、私たちは地球という共通項を忘れて、国家や宗教間の対立を続けています。

多くの人は「地球を愛している」と言います。しかし、地球を愛しているという言葉の本当の意味は何でしょうか?李承憲氏によると、地球愛とは、地球を一つの共同体として認識し、地球を守ることです。地球人として誇りを感じ、地球という共同体に対する自分の責任と役割を全うすることです。

私たちは互いに対立し競争するため地球にやってきたのではありません。平和な地球村をつくるためにやってきました。しかし、この地球は、環境や平和などで様々な問題を抱えています。これらの問題を解決できるのは、人間しかいません。その理由は、地球にさまざまな問題をもたらしたのが、人間だからです。

民族、宗教、思想、文化は、地球という中心位置から見れば、そのすべては人為的で一時的な区分です。「私は地球人だ」という自覚を持った人は、これまで自分のアイデンティティを形成してきた民族、宗教、思想、文化の限界を乗り越えることができます。これが、李承憲氏の言う地球哲学です。

「地球の平和を成し遂げられる地球上の唯一の主体は人間しかいない」。李承憲氏は、一人ひとりがそう考えるべきだと言います。人類と地球の未来が自分自身の手にかかっていることに気づき、その責任を喜んで担おうと宣言することで、私たちは無限なる創造性を発揮できるのです。

一指 李承憲著『セドナの夢』より