脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、現代人は「学ぶ」ことに依存しすぎている面があると言います。「学んでいない」というのを口実にして、本当に大事な問題解決を先延ばしにしているのです。李承憲氏は「『学ばなければできない』という思い込みから自由になる時、自分が本当に願うことを選択でき、創造的な人生を送ることができる」と言います。
現代人は、生活を便利にするために学ばなければならないことがたくさんあります。仕事でパソコンを使いこなさないといけないし、銀行や地下鉄を利用するにも、難しい機械の操作を要求されたりします。だから、私たちは学ぶことに慣れており、学んだ通りにしなければ、不安になります。
しかし、本来、生命維持に必要なのは、息をし、水を飲むなど、学ばなくてもできるような単純なことばかりです。生命と直結している心拍、血圧、体温などは、私たちが気にしなくても勝手に動きます。私たちは生きるためにとても多くのことをしているようですが、実は「生」に最も重要なことは、学ばなくても自ずと実行できるのです。
李承憲氏によると、この自然なさまが創造性の源泉です。学ばなければできないという考えから自由になることが創造的な人生の始まりです。学んで得られる知識は、目的を達成するための判断材料として使うべきものであり、目的自体を選択するために必要なものではありません。学ぶことは選択のために必要なものではなく、選択したことを成し遂げるために必要なのです。