脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、脳の上手な情報管理により、より創造的な人生を歩むことができると指摘しています。
私たちが食事中にイヤな話を聞くと、食欲がうせることがあります。それまで美味しいと思って食べていたのが、急に食べる気をなくします。逆に、元気がなくて落ち込んでいるとき、励ましの言葉を投げかけられると、急にやる気が出ることがあります。こうした現象は、脳が外部からの情報に対して、敏感に反応する結果です。
李承憲氏によると、私たちの脳は刺激にとても敏感で、外部からの情報に影響されやすいです。だから、脳にインプットされる情報を選択すれば、脳の働きをより良い方向へと導くことができます。
脳教育では、「情報管理」といって、外部から入ってくる情報の中から、自分にポジティブな影響を与えるものを選択する術を学びます。どの情報が良い情報なのかを選ぶ判断力と、取捨選択する力を養うことで、脳がより創造的な力を発揮できるようにするのです。
李承憲氏の脳教育を語るうえでもう一つ欠かせない観点が、脳の可塑性(かそせい)です。私たちの脳のネットワークは、絶えず新しく作られたり、なくなったり、切れたりしながら、変化していきます。このおかげで、人間は環境が変わっても適応できる生存能力を発揮できます。脳教育では、この可塑性を活かして、年齢に関係なく、脳にプラスの変化を生むことを目指しています。