私たちは、視覚や聴覚などの五感を通して、さまざまな情報を脳に送り込んでいます。しかし、脳は、見たり、聞いたりした情報をそのまま受け入れるわけではありません。必ず、情報に対して独自の解釈を加えます。だから、同じ情報を受け取ったとしても、人によって感じ方は変わります。一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏の脳哲学によると、脳がどのような解釈を行うかが、人の幸せや健康に大きくかかわっています。
脳は、これまでの生活で自然に身に付いた「習慣」の影響を受けやすいです。情報を受け取るときも、惰性に従って情報を解釈しようとする傾向があります。しかし、それでは脳のほんとうの力が発揮されません。とりわけ、ネガティブな考え方や固定観念であふれ返っている現代社会においては、習慣やクセに流されないことが大事。李承憲氏は、「脳の主人」として情報を主体的に選択し、解釈することが大事だと言います。
李承憲氏によると、脳には、動物としての「獣性」、人間らしい感情や認識を備えた「人間性」、創造性を発揮するための「神性」という特性があります。このうち、脳の無限の潜在能力を発揮するカギとなるのが神性です。神性は良心や愛の基盤ともなるもので、地球人としての本性でもあります。私たちがだれでも抱いている「良心」にもとづいて情報を選択するとき、脳の神性が目覚め、無限の創造性を発揮することができます。そのための方法論の一つが、李承憲氏の脳哲学なのです。
一指 李承憲著『脳哲学』より