一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著 『悟りの哲学―「脳呼吸」で人生は変わる』ビジネス社、2006年発行、4ページより引用
「私はなぜここにいるのか?」
こうした問いかけに対して多くの人々が、究極的な自己探求や深奥な哲学的な質問として受け止め、難しく考えてしまう。しかし、実際のところ人間の本質を知れば、人生の目的がそれほど複雑でも大きくもないことが分かる。どのような観点から人間と世の中を見るかによって、ごく簡単で明快にこの問いに答えることができるのである。
人間はスピリチュアルな存在である。私たちの体と心は、私たち自身の魂の本質を悟るための道具であることを理解しなければならない。それが本当に理解できたとき、生命はその目的を自らはっきりと表す。
人生の神聖な目的は、私とあなたたち、さらには地上のあらゆる生命体が一つにつながっていることを知ること。そして、その認識を土台にして自分の魂を成長させていくことにある。私たちは、一人ひとり異なる顔や性格や条件を持ってこの世に生まれてきた。しかし、そのことを越え、個人としてだけではなく全人類の一員として完成した魂へと進化しなければならないのである。私たちがこの世を去るときに残る唯一の課題は、生きている間にどれだけ魂を成長させることができたか、なのである。