脳トレーニングで夢を実現する脳回路を開拓しよう

~一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)著『脳がわかると幸せが見える』から要約~

私たちが受け取る視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚(きゅうかく)といった五感の刺激は、すべて脳に伝わります。目、鼻、口、耳、皮膚から伝わる情報は膨大ですが、脳はこれらを常に受け取り、処理しています。脳トレーニングでは、この処理のパターンを変えることができます。

脳は膨大な情報量を扱うのに慣れているため、長い間にわたって情報が遮断されると、異常をきたします。昔から懲罰を与えたい人を独房に閉じこめていたのは、極度に狭くて暗い部屋で情報を遮断することで、脳に苦痛を与えるためです。

しかし、人間の脳の情報処理の多くは、いつも決まった脳回路を使って、同じような処理のし方をします。こうした脳の習慣化された処理パターンが、私たち一人一人の性格や個性となって表れます。

ところが、こうしたお決まりの処理だけだと、脳の本当の力は発揮されません。一人の人間が持つ脳細胞の数はおよそ1,000億個。そして一つの脳細胞からは1,000個の枝が伸びています。1,000億個✕1,000個は、まさに無限大といえる数値。これらの脳回路の多くが使われないままなのは、脳の活動が習慣的なものにとどまっているからです。

脳回路の活動パターンを変えることで、眠っている脳回路を活用することができます。それを実現するのが、脳トレーニングです。脳トレーニングでは、外から入ってくる情報に対して受け身で反応するのでなく、「健康」「幸せ」「平和」といった願望の実現につながるものを選択し、能動的に処理します。こうした活動を通じて、使われていなかった脳回路がどんどん開拓されていくのです。