魂の成長に必要な徳目の最後は、「信義」です。
信義とは約束を守ることです。話したことを実行することです。つまり、言行一致です。
韓国の古代経典『参佺戒経(チャムジョンゲギョン)』に、こう記されています。「信義がある人は、たとえ親交がなくとも何としても心を合わせ、信義がない人は、たとえ血縁であっても必ず遠ざけねばならない」
古今東西を問わず、信義は人となりを判断する重要な基準です。人間関係のための基本的な徳目です。
信義は一般には自分以外の人との約束を守ることを指しますが、信義の始まりは自分自身からです。人との約束を守ろうとする前に、まず自分の心との約束を守らなければならなりません。
つまり、最初に決心したときの純粋な思いを貫くことです。最初に思い立ったときの純粋な心を「初心」といいますが、感情や欲望の影響を受けやすい人は、初心を忘れがちです。時間がたつうちに内面の案内者である「本性」の声に従わなくなるからです。
どんな困難な状況でも守れるのが本当の信義です。まるで断崖絶壁に追い詰められたような最悪の状況でも信義を貫くのは困難ですが、それができれば周囲から尊敬され、大切にされます。
信義を守るためには、信義を守れるほど魂が純粋にならなければなりません。魂が純粋になるというのは、気エネルギーの質が清くなることです。だから、私たちはエネルギートレーニングをする必要があるのです。