脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は「悟ってから何がどのように変わりましたか?」とよく聞かれるそうです。これに対して、李承憲氏は、悟りによって何かが急に大きく変わるのではないといいます。「悟りは選択です。どのように生きるのかを選択できる力が自分の中にあるという事実を認めることです」というのが、李承憲氏の答えです。
李承憲氏が悟って一番にしたのは、普段より早起きしたことです。朝早く公園に行き、出会った人々に体操を教えました。最初の生徒は脳梗塞の後遺症で身動きが不自由な人でしたが、その出会いが大きくなって、脳教育が世界に広まりました。
普段より少し早起きして何か世間に役立つようなことをするのは、とても小さな選択だし誰でもできることです。しかし、その小さな選択が李承憲氏の人生を変え、100万人以上の人々が脳教育を経験することになったのです。
多くの人びとが社会を憂い、地球を心配します。それよりはるかに多くの人々が自分の人生と社会への不満をこぼします。環境汚染のような地球規模の問題から経済的な不安や失業、教育破綻などの社会的な問題に至るまで多くのテーマが語られます。
しかし、たいていは「何かが間違っているけれど、社会全体の問題だから私が個人的にできることはない」という結論で終わります。
そしてとても自然に日常的・習慣的な自らの人生に戻ります。個人が担うには大きすぎる問題だということを口実に自分ができる「小さな選択」さえも無視してしまうのです。
でも、実際は、その小さな選択が集まって社会をヒーリングし、地球をヒーリングする「奇跡のようなこと」を作り出せます。すべては「私」の小さな選択から始まるのです。