脳教育者、一指 李承憲(イルチ イ・スンホン)氏は、世界各地の人たちから悟りについて尋ねられます。「悟りとは何?」「悟るにはどうすればいいのか?」といった質問に対して、李承憲氏は逆にこう尋ねるといいます。「何のために悟ろうとされているのですか?」
李承憲氏によると、「何のためか?」という質問に答えられてこそ、悟りについて語り合う意味があります。何かを買うにもそれが自分に必要なのかをまず判断しなければならないのと同じです。「物欲や支配欲、名誉欲などのエゴを満たしたいのであれば、悟りは何の役にも立たない」と李承憲氏は言います。
悟りの目的は、ずばり、世界をより健康・幸せ・平和にすることです。健康・幸せ・平和を叶えようという願いは、すべての人の脳に基本的に入力されています。だから、誰でも悟ることができます。
李承憲氏も、悟るために死の危険を冒して修行をした時期がありました。そんな修行中のある日、とても強い覚醒状態で多次元の世界を経験したといいます。距離、速度、大きさの概念のあてはまらない新たな次元が限りなく寄せる波のように押し寄せてきて、脳が統合され、脳に感覚的、物理的な変化が起こったのです。悟りの体験です。
悟りを導く脳の「再編」の動きは、一つの問いかけから始まると李承憲氏は言います。その問いかけは、「私は誰なのか?」です。この問いかけこそが、脳を動かします。大事なことは、問いかけるのを止めないことです。そうすれば脳は否応なく方法を探し続け、最終的に統合する方法を自ら選択するようになります。